最近は,フェイスブックなどを活用した恋愛・結婚マッチングサービスがはやっているようです。そのようなサービスを提供している業者は,実名性の高いフェイスブック上のプロフィールを利用するため,信頼性の高いサービスを提供することができると宣伝しています。
このようなサービスを利用する人の多くは,真剣に出会いを求めて登録しているのでしょうが,中には,出会いを求める人の気持ちを悪用しようとする業者もいるようです。
例えば,ある出会い系サイトでマッチングした人(以下「A氏」といいます。)と,メールのやり取りをするようになったとします。この出会い系サイトは問題がないので,このサイト内だけで,A氏とメールのやり取りしている分には問題が起きないのですが,あるとき,A氏から,別のサイトに誘導されることがあるようです。この誘導された先が,悪質な詐欺を行うサイトというわけです。
詐欺の内容は,@連絡先を交換して,A氏と会えるものと消費者を誤信させる,A消費者が送った連絡先が,文字化けして読めない,などと言われる,B文字化けしないような手続を色々と指示される,C文字化けしないような手続を取るために,お金がかかると誤信させられる,Dお金を業者名義の口座に振り込んだり,クレジットカード決済で支払ったりする,というものです。
おそらく,A氏は,悪質な詐欺を行うサイトで雇われているサクラなのでしょう。最初から,マッチングした人を悪質なサイトに誘導することを目的に,出会い系サイトに登録しているものと思われます。したがって,いくらお金を支払っても,文字化け等の障害がなくなることはなく,A氏と会えることはないといってよいでしょう(文字化けしているということ自体がウソなのです。)。
この他にも,詐欺の手口としては,「お金があり余っているので,受け取ってほしい。」とか,「芸能人の話し相手になってくれれば,お金をあげる。」というものなどがあります。いずれも,メールが文字化けして読めない,とか,口座が凍結されていてお金が振り込めないなどと言われ,これらの障害を除去するために,お金を支払わされるという点で共通しています。
最初に登録した出会い系サイト自体に問題がなくても,その後に,悪質な詐欺サイトに誘導されてしまうと,場合によっては,数百万円もお金をだまし取られるなどの詐欺被害にあうことになってしまいます。
「メールが文字化けして読めない。」と言われたり,「文字化けを直すために,お金を支払ってほしい。」などと言われたら,要注意です。このような場合は,お近くの消費者行政センターや,川崎エスト法律事務所(
http://kawasakiest.com)にご相談ください。